金属単体は銀白色。錆びると黒ずんだ色になるが、錆の主成分(酸化鉛)は青灰色で、もっと錆びると白っぽくなる。
表面は錆びやすいが、その表面の錆が皮膜となって、内部が腐食しにくい特徴がある。金属としてはとても柔らかく、融点が約327℃と低いこともあって、非常に加工しやすい。
一般的な金属の中では比重が大きいほうで、タングステンや金よりも重い。
現代においてはその毒性が原因で使用頻度が減ってきてはいるものの、その需要は高く、金属単体としても化合物としてもまだまだあちこちで活躍している。
その毒性から徐々に他の材料に置き換わりつつあるものの、それでも代替品がないものもある。
またコストの面でも鉛は優れているため、環境に配慮する余裕のない後進国などでは今でも鉛を含む塗料やガソリンが使われている。
用途は、放射線防壁、銃弾、釣り用おもり、蓄電池など。
また、はんだ付けで使われる「はんだ」は、鉛と錫の合金である。これも環境や人体への影響から鉛以外の材料が模索されているものだが、使いやすさとコストで代替材がすすんでいない。