SUS600系
2024年3月6日
【析出硬化系】
熱処理によって高硬度にしたステンレスです。 元来、焼入によって硬化できないオーステナイト系ステンレス鋼材を熱処理によって強力化できるように改良した鋼種ですので、クロムニッケル系の組成を持っています。
このため、耐食性はオーステナイト系には及びませんが、クロム系よりは優れています。
固溶化熱処理(S処理)によって成形加工して析出熱処理を施した鋼種で、金属組織上の特徴から3タイプあります。
代表鋼種のSUS630は、固溶化熱処理の状態でマルテンサイト組織を持つタイプです。
シャフト、タービン部品、スチールベルト、ばね材などに利用されます。